--------------------
朝鮮に於ける連合軍疾病の状況
森島
pp.45
発行日 1952年11月1日
Published Date 1952/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200561
- 有料閲覧
- 文献概要
以下は米陸軍省醫務局軍醫總監George E. Armstrong氏の朝鮮方面に於ける疾病の状況報告である。
1.蚊性疾患は非常に多發した1943年では比島方面に於ける米軍の罹病者は年間1000名中696名であつたのに朝鮮では15〜16名に激減した。然し同方面から歸還した米軍勇士に6000名も多發し皆マラリアであつた。之等は6〜9ヵ月の潜伏期の後で發病したのであつた。そこで新藥PrimaquineというChloroquine治療藥を用い大部分治癒した。其爲今度は戰線から歸える船中生活14日間内に毎日本藥一錠宛の内服を爲さしめ,本病發症は殆んど無くなつた。血中へあるマラリア病原體が死滅したのだろうと思う。ただ内服に努めなかつた者に本病の發症を起したものがあつた。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.