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醫師は病室で何を視るか—病室環境整備着眼指針
青木 義治
1
1国立国府台病院精神科
pp.20-23
発行日 1950年12月1日
Published Date 1950/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200242
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医療が患者の家庭乃至社会環境に迄立ち入つてその対策改善に思を致さなくては,より完全な医療乃至予防の実績が上らない事が明かとなつた今日では,医師は只患者を診断しそれに対して医療を行う丈で能事終れりとする事は当然ゆるされない。
病院勤務の医師は患者に対し,医療を行いつゝ絶えずこれら家庭乃至社会環境の調査対策指導に心を致すべきが当然であるが,更に入院患者の病室環境に対しても,従来医師は疾病治療に専念しこれら病室環境整備の着眼に対しては比較的無関心のものが多かつたのではあるまいか,又多少共その点に心している者があつても,どこにその眼点の重心を指向したらいゝか。その具体的事柄に就て明確なものを持つていなかつたのではあるまいかと考える。
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