特集 病院建築の新しいデザイン
病院設計の個々の問題・1
病室の照明
高野 隆
1
1建設省大臣官房官庁営繕部建築課
pp.59-62
発行日 1968年8月1日
Published Date 1968/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203412
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病室にはどんな照明器具が必要か
わが国で建築の照明設計に必ず参考にされるのが,JISにきめられている"照度基準"1)である。この基準によると,病室の標準照度は100 lx (照度範囲70-150 lx)となっており,べつに注意事項もなにも書いていないので,病室の照明設計を行なう場合,ウッカリすると照度の設計だけに終ってしまって,照明器具についてはあまり考えずに,家庭用あるいは一般室用のものを安易に選びがちである。
これはひとつには,照明器具のメーカーがこの種の照明器具の開発にあまり熱心でなく,簡単に入手できる既製品の病室用照明器具がほとんどないことにもよるが,一方,病室照明の特殊性に対する一般の認識が十分でないことも事実である。
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