発行日 1951年7月15日
Published Date 1951/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906893
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ひとしきり電話のベルが鳴つた後1人の看護婦がバタバタと馳け出して來て,「あモシモシレントゲンへですか承知しました直ぐ出します」。と答えると間もなく1人で輸送車を持つて來て1患者さんを乘せてX線室へ行き寫眞をとる間友人と大聲で話し,又ふざけ,暫らくして病棟へ歸つて來て荒々しく戸を開けベツトへ患者さんを移したと假定したら,患者さんはどんな感じでしようか。其の上輪送車は油が切れており1人で輸送車を押したゝめ廻り角にぶつつけたと假定したら,一體此處は何處でしよう? 殺人場でしようか?病院の信頼とか安定感等は飛んでしまうに違いありません。
この看護婦の一動作によりけたゝましい電話のベル,看護婦のやかましい足音,又はおしやべり,輸送車の油の切れた音,荒々しい戸の音を豫想しなければなりません。
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