特集 病院食再考
高齢者と病院食
金谷 節子
1
1金谷栄養研究所
キーワード:
高齢者
,
病院食
,
嚥下食ピラミッド
Keyword:
高齢者
,
病院食
,
嚥下食ピラミッド
pp.366-370
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102776
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「人がうらやむほどの老後を過ごしていただこうではないか」を目標に,「食と栄養の視点」から,時代を切り拓くことを目指してきた.聖隷三方原病院・聖隷佐倉市民病院における長年の実践から離れ,異なる視点から,今あえて病院に問いたい.この混沌とした時代,超高齢社会において,健康寿命と死ぬまでの10年間のギャップを医療者はどのように縮めようとしているのだろうか.また,どのような社会を目指しているだろうか.
1980年代に始まった「患者の自己決定権」に根ざす「インフォームド・コンセント」の波は,どこまで到達したのだろうか.入院期間の短縮は,患者の治療効果に関係なく,理不尽に押し寄せる.病院給食における経営は変化し,直営から委託率は52%を超えた.患者にとって委託はより良い食事や栄養管理の道を拓いたのであろうか.嚥下食はどこまで実践され,深化したのであろうか.病院食の果たすべき課題は大きい.
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