特集 高齢者診療アップグレード―コツとピットフォール
【ジェネラリストが知っておきたい高齢者診療のコツ】
高齢者入院時の対応のコツ―地域に主治医がいる高齢者が病院に入院してきた
久保 涼子
1
,
川尻 宏昭
1
1名古屋医療センター 総合内科
キーワード:
地域
,
高齢者
,
情報提供
,
コミュニケーション
Keyword:
地域
,
高齢者
,
情報提供
,
コミュニケーション
pp.885-887
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102679
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冒頭から大変心苦しいが,率直に言って,地域に主治医がいる高齢者が紹介状なしで急性期病院に来院され,対応をさせていただくと,担当医として「つらいな」と感じることが多い.なぜ,そう感じるのだろうか? おそらく,①来院される高齢者は,複数の身体疾患を抱えており,病態そのものが煩雑であること,また②継続的に診ていなかった急性期病院の医師が,これまでの経過や患者さんご家族とお話されてきた内容などの情報(社会的な問題点など)がない状況で,今後の重大な意思決定についての決断を下す場面に遭遇することが多いからであろう.
今回は,私たちが急性期病院で経験するようなケースを振り返りながら,そのような場面での問題点を明らかにして,急性期病院の主治医と地域の主治医がどのように協力していけばよいか? という点について検討してみたい.
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