特集 地域医療を支える住民の活動
巻頭言
伊関 友伸
1
1城西大学経営学部マネジメント総合学科
pp.653
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102081
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全国で地域医療の崩壊が続いている.その一番大きな要因が医師不足である.2004年に導入された新医師研修制度を契機に医師の勤務先が流動化し,地理的条件の悪い病院や過酷な勤務状況にある病院を中心に,医師が相次いで退職するという動きが起きた.医師の退職により,診療の制限や病院の休止に追い込まれる病院が続出し,社会問題になった.
その中で,住民が「当事者」意識を持って,地域の医療を守ろうという動きが出てきている.かかりつけ医を持ち,自分たちの健康や医療についてよく学ぶ.過酷な勤務状況にある医師の負担を減らすために,適切な受診を行おうというものである.このような住民の動きは,着実に広がってきている.
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