特集 地域医療を支える住民の活動
住民が地域医療を支える意義
伊関 友伸
1
1城西大学経営学部マネジメント総合学科
キーワード:
医師不足
,
個人と家庭の孤立
,
地域の問題解決における「共感」
,
国民皆保険制度の存続
Keyword:
医師不足
,
個人と家庭の孤立
,
地域の問題解決における「共感」
,
国民皆保険制度の存続
pp.654-657
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102082
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■全国で広がる医師不足
全国で,住民が地域の病院を支える動きが出てきている.その一番の要因は医師不足問題である.2004年に導入された新医師研修制度を契機に,大学の医師が急激に減少.大学医局が派遣先の病院から医師を引き揚げる動きが起きた.医師が引き揚げられた病院では,残った医師の仕事の負担が増大し,疲れた医師が退職するという悪循環を生んだ.医師不足で,診療の制限や病院の休止に追い込まれる病院が続出し,社会問題になった.現在,国では,医科大学の定員数を増やすなどの試みが行われているが,医師の養成には長い時間が必要となる.わが国は,長期間,限られた医師数で医療を行うことが求められているのである.
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