特集 NPMで公立病院は再生するか
【事例】指定管理者・星総合病院の運営による町立三春病院―県立病院から生まれ変わって
星 北斗
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1財団法人 星総合病院
キーワード:
指定管理者
,
町立病院
,
公設民営
,
家庭医療
,
まちづくり
Keyword:
指定管理者
,
町立病院
,
公設民営
,
家庭医療
,
まちづくり
pp.218-221
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101404
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経済成長の鈍化と地方自治の見直しの中で,全国の公立病院のあり方は大きな変化の時期を迎えている.これは自治体にとって財政基盤を圧迫する赤字病院の閉鎖や民間への移譲による経営(赤字補てん)からの避難という側面だけではない.反対に,戦後の医療提供体制に一定の役割を担ってきた地方の中小規模病院の,地域における再生の道を探るチャンスともなっていると考えるのは私だけだろうか.
異論はあろうが,救急医療やへき地医療など政策的で採算性の低い医療の提供を理由に,自治体病院は長らくその経営にメスが入れられることはなかったとは言えないだろうか.近年になり,自治体病院の赤字経営は有権者にとっても看過できない問題として捉えられるようになり,地方の県立の病院にあってはその配置にもよるのだろうが,直接の利益を受けられない住民にとっての不要論を封殺できなくなり,一方では立地周辺の住民や市町村にとっては継続を求める声が日に日に増してくるという状況を招くことになった.
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