特集 NPMで公立病院は再生するか
公立病院の経営形態とその見直しの動向
松田 美幸
1,2
1学校法人麻生塾法人本部
2総務省政策評価・独立行政法人評価委員会
キーワード:
NPM
,
公立病院改革ガイドライン
,
公立病院の経営形態
,
地方独立行政法人
,
指定管理者
Keyword:
NPM
,
公立病院改革ガイドライン
,
公立病院の経営形態
,
地方独立行政法人
,
指定管理者
pp.205-209
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101401
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■公立病院改革における経営形態の見直しとNPMの視点
平成19年12月の公立病院改革ガイドライン(以下,ガイドラインと記載する)に示された改革の3つの視点の1つに「経営形態の見直し」がある.ガイドラインは経営形態の見直しにあたって経営形態の選択肢を示すと共に,機能や用途転換も含めた事業形態の適否の検証という抜本的な見直しも求めている.
NPM(New Public Management)理論には様々な定義があるが,筆者は3つの原則と4つの留意点を挙げる.原則は(1)民の力でできることは行政は手がけない,(2)企画部門(政策部門)と運営部門(執行部門)を組織的に分離する,(3)ニーズや環境変化に迅速に対応するために,現場の機関や第一線の職員にできるだけ権限委譲することである.留意点としては,(1)手続きやルールよりも顧客の視点や結果を重視することで,サービスの質と効率性を高める,(2)仕事の評価を行い改善につなげる,(3)評価結果を含む情報公開を徹底する,(4)良い仕事に対して報奨を与えるなどインセンティブを設けることが挙げられる.
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