連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第69回
公立中小病院2題
県立南会津病院/町立国保梼原病院
藤橋 和光
1
,
西村 明男
2
1県立南会津病院
2町立国保梼原病院・梼原町保健福祉支援センター
pp.626-633
発行日 2000年7月1日
Published Date 2000/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903860
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南会津病院の概況
福島県立南会津病院(写真1)は,田島町の市街地にあった旧病院(旧称,田島病院)が,およそ1kmほど離れた新敷地へと移転新築されたものである.
当院がその中核病院として位置付けられている南会津地域保健医療圏は,神奈川県に匹敵する面積を持ちながら,人口は4万人にも満たぬという過疎地である.老年人口比率も高く,保健医療サービスの供給状況は総じて弱体であり,施設数,一般病床数,診療所数のいずれについても全国平均をかなり下回っている.特に圏域での入院自足率は平成2年当時で11%と低く,隣接する保健医療圏への患者流出が顕著であった.
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