特集 「環境の時代」と病院
【事例 病院の環境活動】
渓仁会グループ
稲村 和彦
1
1医療法人渓仁会 法人本部 財務部購買施設課
pp.984-987
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101324
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CSR経営を目指して
2006年度より,渓仁会グループ(以下,当グループ)ではグループ内の病院・施設・事業所での特徴的な取り組みを,ステークホルダーに対してわかりやすく伝えることを目指し「CSRレポート」を発刊している.本稿はその中に掲載した「当グループにおける環境への取り組み」について全体的に紹介し,また環境活動の推進事務局の立場から「グループ事業体で取り組む環境活動の実際」について述べたい.
当グループは,北海道札幌市を主な拠点として,3つの病院,総合健診施設,13の老人介護系施設,これに在宅ケア関連事業所を加え,約60事業を展開する保健・医療・福祉の複合事業体である.近年,CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)経営を重要視する企業が増えているが,当グループもグループ経営基本方針の1つに掲げており,CSRに基づく目標設定はBSC(Balanced Score Card)を用いて各病院施設,部門・部署,個人へと展開されている.
特に医療業界は,一般企業と比べて社会貢献としての事業性が強いが,「地域社会や環境に対する配慮・責任」を考えると,その地域で事業を営む以上,病院も企業も重要な責務と言える.したがって,環境配慮は業種を問わず社会から求められるという基本的な考え方のもと,様々な環境活動を展開している.
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