グラフ
崇高な理念のうえにITが生きる―黒部市民病院
pp.981-984
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101069
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1948(昭和23)年に下新川厚生病院として開設された黒部市民病院は,開設以来,新川医療圏の地域中核病院として圏域住民約13万人の命と健康を守るためにあらゆる機能を担い,その役割を果たしてきた.不妊治療や骨髄移植など高度先進医療を提供する一方で,地元医師会と地域医療連携ネットワークを構築するなど,まさにオールラウンドプレイヤーといったところだろうか.
こうした活動の底流には,病院憲章として初代院長草野久也氏が遺した「日々念心」がある.これは,病院の使命として患者のために不断の努力の大切さを謳ったものであるが,職員の行動の基本方針として掲げられている「患医一如」(患者と医療人がともに悩みながら喜び合う医療)とともに,病院の人格を形成している.今回,同院の電子カルテシステムの開発と運用を中心に紹介するが,そこに携わる人々の熱意と信念は,同院が築き上げてきた精神性に依拠するところが大きいのではないかと思われた.
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