連載 病院管理フォーラム
事務長の病院マネジメントの課題 急性期病院の立場から・29
病院マネジメントのスタンダードを求めて(1)―組織の整備
山本 展夫
1
Nobuo Yamamoto
1
1社団日本病院会病院
pp.696-697
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100875
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1996年に業務部長という聞き慣れない現職に就いてから,8年が過ぎた.これから3回にわたり本稿を担当するにあたり,職名からは理解し難い職務は後に紹介するとして,まずは当院のことを説明しておこう.
北摂総合病院は,大阪府北東部,人口77万人の三島二次医療圏に位置する,標榜診療科目13,看護2:1,平均在院日数13日の急性期病院である.認可病床数は217床で,何とか200床以上の区分に入れていただいている.ただし,実のところ稼働病床は180床程度しかない.これは,築後30年を超えた建物を,できる範囲で患者のアメニティへ配慮してきた結果だが,早くから許可病床を取り下げ200床以下になっていれば,診療報酬上でのメリットは多大であった.幾度か院内で議論したものの,将来を見据え,あえて200床以上のいばらの道を歩んできた.それも,ケアミックスなどには振り向きもせず,当初から急性期一筋である.さらに,近隣を見渡せば,ほんの3~4kmの距離に特定機能病院や日赤,済生会など,当院の規模をはるかに超える大規模病院群をはじめ,その他多数の病院や診療所が乱立する都市部特有の競合下にある.
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