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イギリスの病院整備計画
佐分利 輝彦
1
1厚生省医務局総務課
pp.43-46
発行日 1963年9月1日
Published Date 1963/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202196
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イギリス保健省は,1962年1月に,1975年を目標年次とする"病院装備15ヵ年計画"を発表した。この計画によると,第1表にしめすように,1959年末には人口1,000対10.35床であったイングランドとウエールズの総病床数を,向う15ヵ年間に人口1.000対8.38床にまで減少させ,病院整備の主力を既存の病院の近代化にふりむけることにしている。
このような,イギリスの病院整備計画における政策の転換は,主として数年前から開始された"自宅サービス"または"地域保健サービス"の拡充計画が次第に軌道にのってきたために採用されることになったものであるが,この方針は,イギリス医師会が,国民保健サービスの10余年の経験を,医師の立場から根本的に検討するために,1958年に設置した内科,外科その他の臨床学会,衛生技術宮の学会,一般医の学会の代表者からなる「医療制度検討委員会」(Medical Services ReviewCommittee),いわゆるPorrit委員会の1960年の報告においても打ちだされている。
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