連載 病院管理フォーラム
事務長の病院マネジメントの課題 急性期病院の立場から・12
「よりよい医療」のマネジメント
冨田 信也
1,2
1医療法人財団河北総合病院
2医療法人財団河北総合病院財団本部事務部
pp.240-241
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100579
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医療サービスの特性
医療はサービスである.サービスは人間と人間の関係である.サービスは常に特定の人間関係の中で展開される動的なものである.つまり,人間と人間に関係する「時間」の中でサービスは展開する.この視点がサービスの質(quality)や,医療の質を考えるときの原点である.
そして,サービスの質を考えることは人間関係の「時間」の質を考えることである.時間は関係する一人ひとりに固有であるから,しばしば個々人の視点からの見方が原因で大きな食い違いや致命的な誤解が生じることがある.筆者は事務部長として,院長とともに患者・家族の医療への不満やクレームを聴く立場にあり,諸々のホットな問題処理にもかかわってきた.問題となるところは,いつもこの視点の食い違いにある.その渦中にあっていつも考えることは医療サービスの特性である.
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