ミズーラだより・12
よりよき医療への前進
紀伊国 献三
pp.70-71
発行日 1971年12月1日
Published Date 1971/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204525
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手きびしい現状批判‘医学の進歩はめざましく,10年前には想像もできなかった治療法・予防手段が存在している.しかし医療の提供のしくみは,医学の進歩,社会の進化と歩調をそろえて進歩していない.この国の医療は断片の単なる集合であり,重複,断層,非能率,無駄な努力が随所に見られ,ニードと努力はかみ合わず,今こそ両者が関連する総合的なシステムが必要である……’
幸か不幸かこの引用の‘この国’というのは,わが国ではなく,アメリカ合衆国のことをいっているのです,出所は1967年に大統領の召集した‘医療要員にかんする委員会’の報告,通称ミラー・レポートの序論の部分で,続いて‘この国の医療にはある種の危機が存在している’と断定しています.
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