特集 自立できるか自治体立病院
全部適用による経営刷新を目指す
大田 浩右
1
1井原市民病院
pp.189-192
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100570
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公的病院の役割,地域医療との整合性
井原市民病院(以下,市民病院)は対象人口4万人強の地域における唯一の総合病院であることを前提に話を進める.
筆者は長年の医師会活動の経験と医療法人経営者の立場から,民間医療機関がいかに国公立病院を意識しているか,また脅威に感じているか人一倍よく知っている立場にある.人口4万人程度の小さな町では,市民病院のあり方によっては,民間医療機関を圧迫し,脅威となることは容易に理解できる.いかにすれば官は民を圧迫することなく共存できるかの命題について,市民病院は周産期医療,小児育成医療,救急医療,リハビリテーション医療を中心に行い,井原地域の民間医療との競合をできるだけ避ける道を選択すべきことを全員協議会や市議会に説明した.
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