特集 新しい臨床教育手法―シミュレータの活用
トレーニングラボの実例:大学
国立大学法人愛媛大学医学部附属病院 低侵襲がん治療センター附属低侵襲手術トレーニング施設
渡部 祐司
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1国立大学法人愛媛大学医学部附属病院低侵襲がん治療センター附属低侵襲手術トレーニング施設センター
pp.217-219
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100182
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医療技術の高度化に伴い,医師の習得すべき知識量は急激に増加している一方,外科手術における技術の習得や伝承は単なる知識の問題ではなく,数値化できない非常に繊細な部分を含んでいるため,実際の手術体験を通して徐々に体得しているのが現状である.
従来外科医は,先輩医師達の技術を見て覚え,一例一例の臨床経験から自分なりの技術体系を作り上げてきたと言える.一方,1990年代より急速に進歩しつつある内視鏡外科領域では,従来の開胸,開腹という通常の視覚,触覚が使える手術とは異なり,2次元,鉗子を介した触圧覚,腹(胸)壁を0点とした点対称で動く特殊な環境での手術であり,もはや従来の見よう見まねの技術習得では,満足できる技術レベルに達するのは困難である.
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