とびら
リハビリテーション医学を考える
明石 謙
1
1岡山大中央物療部講飾
pp.329-330
発行日 1972年10月9日
Published Date 1972/10/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104264
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よくたずねられることですが,‘リハビリテーション医学とは何ですか’という問に対し,どう返事をすればよいか,という問です.実は私もまだ明快な答を用意しているわけではありません.つまり少しほかとは異なっていて‘眼科学とは何ですか’という問に対し,‘眼科学とは眼の病気を診る医学です’というように返事ができないからです.
たとえばこう答えるのも一つの方法でしょう.‘リハビリテーション医学とは体の不自由な人を社会に復帰させるために必要な医学です’.そこで簡単にわかったような顔をしてくれるとよいのですが,半数はなかなかそれでは納得しません.その次の質問は‘身体障害’に関する質問と社会復帰に関する質問の2種類だと思えばよいでしょう.‘目の見えない人や耳の聞えない人達のことですか?’つまり身体障害の範囲についての質問です.さらに‘永続的なものですか,それとも骨折後にしばらく膝が動かないものも身体障害にはいりますか?’これは身体障害の質についての質問.
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