研究と報告
Wrist driven flexor hinge splint(手関節駆動式把持副子)の作成経験
斉藤 延男
1
1甲州中央温泉病院
pp.197-204
発行日 1972年6月9日
Published Date 1972/6/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104228
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はじめに
頚髄損傷による四肢まひ患者のリハビリテーションを施行するに,flexor hinge splint(能動式把持副子)は欠かせないものになっている.実際にそれを処方し,使用させるに当たっては,そのメカニズムについて十分熟知していなければならない.今回必要な患者があったので作成してみた.
すでに今までいくつかの成書により各種のtypeが紹介され,実際に使用されているが,作成を要した患者のwrist extensors(手関節背屈筋群)が前腕固定で,3kg重量を背屈させることができるので,このwrist driven flexor hinge splintの型になった.
従来この種のsplintになると,OT自身が作成することは,時間的にも,技術上からも,またparts(部品)を作成するにも難点があり業者に依頼するのが常であったが,ステンレス製のpartsを切断するバンドゾウとbox joint(箱型継手),teflon washer(テフロンワッシャー)などの細かな部分があると,特別な技術を持たなくても十分に作成し得る.
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