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特集 リウマチ
リウマチ患者の役にたった自助具・2
Useful Devices for Rheumatoid Arthritis Patient. 2
川原 薫
1
Kaoru KAWAHARA
1
1安岡病院
1Yasuoka Hospital
pp.791-795
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104151
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Ⅰ.初めに
さまざまな関節拘縮・痛みに悩むリウマチ患者さんに喜んでもらえる自助具にはいったいどういうものがあるのでしょうか? 患者さんの多様な症状・障害・生活背景・家族・本人のモチベーションなどにより,そのニードは変わってきます.ある一人の人にとって便利なものが,他の人にとってはまったく役にたたなかったり,かえって有害だったりします.
これまでいろいろな本を参考にいくつか自助具やスプリントといったものを作ってきましたが,なかなかいっぺんでは良いものができないな,というのが私の実感です.(もちろん私自身の無器用さにも起因しているとは思いますが….)何回かの試行錯誤の後,何とか使ってもらえるものができれば良いほうで,ひどいときには,こちらの努力に同情(?)して受け取ってはもらえたものの,家族の介助のほうが楽とばかりにお蔵入りになるケースも少なくありません.仕事の多忙さ・退院後の患者のフォローが充分できない場合などいろいろ原因もあって,作った自助具をついそのまま渡しっぱなしになっていることも多く反省させられます.しかし,その後のチェックの中にこそいろいろ勉強させられることがあり,おろそかにしたくないものだと思います.またそれだけに重宝して長年だいじに使ってくださっていることを見たり聞いたりしたときにはほんとうに嬉しくなってしまいます.ほんとうはそれが日常茶飯事で当たり前のことにならなければいけないのでしょうが….
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