The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 22, Issue 10
(October 1988)
Japanese
English
特集 家庭復帰に必要な条件
家庭復帰に必要な条件―病院のソーシャルワーカーの立場から
Prerequisites for Discharge to the Home: Social Worker's View
高田 玲子
1
Reiko TAKADA
1
1関東逓信病院
1Kanto Teishin Hospital, Social Worker Room.
pp.643-647
発行日 1988年10月15日
Published Date 1988/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104111
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高齢化社会の到来とともに,近年特に医療の在りかたが厚生省はじめ関係各所で問われ,在宅医療を推進する方向で医療機関や関係機関が動き始めている.それ故,臨床現場で日々患者の治療や訓練および相談に携わっているわれわれが,在宅医療を推進するために現状をきちんと踏まえ,問題提起や種々の提案をすることは重要である.そして今や日常的にこの問題に取り組むことは必須のことになっているのが実情である.
一方,今日在宅療養ということばや概念がおのおののきめ細かな家庭復帰の条件を整えたり,準備される以前に先行し,現実のケースがその流れの中に巻き込まれざるをえないというのが現状のほとんどではないだろうか.そして患者も家族もわれわれも心のどこかで在宅療養に関する不備に対し不満や不安を感じつつ,「無いものねだりはできない」と自分に言いきかせつつ,妥協点を見いだしたり,半ば諦めて在宅療養を余儀無くされている人々の多いことも心にとめておかねばならないと考える.
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