クリニカル・ヒント
幼児への指示の与えかた
佐藤 陽子
1
1信州大学医療技術短期大学部
pp.588
発行日 1988年9月15日
Published Date 1988/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104092
- 有料閲覧
- 文献概要
小児部門の臨床実習を終了した学生に実習の感想を求めると,子どもが自分の言うことを聞いてくれなかった,子どもに振り回されて思うように評価ができなかった,子どもの言語理解が低いためにどのように指示を与えていいかわからなかったなど,ほとんどの学生は評価や治療プログラム以前に指示の与えかたや接しかたで苦労した経験を話題にします.
ある指示を効果的に相手に伝え,その期待する行動を引き出すためには二つの条件が必要とされます.第一はその行動が子どもの適応水準に見合っているか,無理な要求をしていないか,指示語の理解の程度はどうか,動作や指差しが必要かなど,子ども側の条件を的確に判断しなければなりません.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.