Japanese
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特集 内部障害(2)
病弱養護学校教育の現状
Education at Special School for Sick and Weak Children
倉本 秀志
1
Hideshi KURAMOTO
1
1長野県寿台養護学校
1Kotobukidai School for the Physically Handicapped.
pp.393-398
発行日 1987年6月15日
Published Date 1987/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103803
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はじめに
わたしの勤務している養護学校は,昭和58年4月に開校した病弱虚弱児教育の新しい養護学校です.
日本アルプスの玄関口として知られている松本駅から南東へ10km,針伏山を背にしアルプスが一望できる,なだらかな扇状地に位置しています.学校周辺は住宅地化されてしまい,緑は年々減ってきていますが,赤松やアカシアの大木が茂り,林の中は季節の花が素朴な色で可憐に咲き,野鳥も飛びかう,自然に恵まれたすばらしい環境です.
障害児教育が自然とのかかわりをもつことの必要性を考えると,まさに最適な環境です.
新しい校舎は,病弱児教育への高い理想と将来的な展望を踏まえて,近代的な施設設備を備えた立派なものです.
昨年8月,本校が主管校として開催された全国重症心身障害者教育担当者研究協議会に参加された方々に,本校をつぶさに見学していただきました.その折「ここにも信州教育の底流があるね.重心児教育をも大切にする熱意がこの施設によって証されている.さすが長野県ですね」と感想を述べられた方がおられましたが,この教育に必要だと思われる設備はすべて完備しています.
開校4年目,本校の病弱児教育も順次充実してきていますが,ここに現状の一端を紹介し多少なりとも病弱教育のご理解をいただければ幸甚です.
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