ほんねたてまえ
これからの事務長像/傲慢を捨てて謙虚に
D
pp.94
発行日 1980年1月1日
Published Date 1980/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207071
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近印,病院の事務長が担当しなければならない仕事が著しく拡大し,かつずっしりと重量感のある難しい問題が多くなった.例えば財務,金融,建築,設備,ME機器,コンピュータ,購買,医療事故,労働問題,労働組合,税金問題等々である.もっとも個人病院や50床以下の小規模私的病院では院長が医師としてより経営者として万能的に働くから,事務長はいなくともよいし,夫人や家族の方にやらせているから,問題は別であり,ここでは公的病院や大中規模の公私的病院における事務長の仕事について語りたい.
先般,米国の700床のC大学と提携しているS病院の組織図の説明を聞いた.驚いたことには,①従来の病院管理者(Administrator)はPresidentに格上げされていること,②計画,宗教,開発とPRをスタッフとして重視していること,③人事,財政,看護,建築・設備,メディカルサービス等を併列してラインとしてPresident-Executive Vice-Presidentに直結させていることであった.これらの部門の責任者の名称はassociate vicepresidentと呼ぶ.presidentとvicepresident,及びスタッフもラインの各責任者ももちろんマスター以上の学位を持った人たちばかりである.病院管理の専門化がますます進行しているようだ.
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