特集 理学療法と作業療法20年の歩み
<随想>
私の歩み
山口 鞆音
1
1九州リハビリテーション大学校
pp.37
発行日 1986年1月15日
Published Date 1986/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103488
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私が九州労災病院に就職したのは皇太子御成婚の年であった.小倉市街から別府への国道10号線を10kmほど入った所で左山手に折れると,足立山麓の緑に包まれて病院があった.私は元来看護の道で働き,その後理学診療科へ移り,いま作業療法とのつき合いは25年を過ぎた.“リハビリテーション”も当時の私の予想をはるかにこえて社会へ浸透し,丘の斜面に広がっていた木造の病棟も鉄筋に変り周囲は民家に埋まり賑やかになった.
人生にはいくつかの岐路がありその分岐点に立って選択を迫られるが,振り返るとその折々に近くで私を支えて下さった人がいたことに気付く.ある時は師であり,先輩・友人それに多くの患者さん達であった.
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