特集 理学療法と作業療法20年の歩み
<随想>
私の歩み
大内 二男
1
1神奈川県立ゆうかり園
pp.29
発行日 1986年1月15日
Published Date 1986/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103480
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1966年3月に国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院を卒業し,同年4月より神奈川県立ゆうかり園で理学療法を行っているのが私の20年の歩みである.この間健康に恵まれ,多くの肢体不自由児と共に楽しく過ごして来られたこと,同時に私を指導し,励まして下さった恩師,これらの人達との出逢に深く感謝している.今回私が脳性麻痺児の理学療法を業とするため心から指導して下さいました,ブルメンサール(Miss Edna MBlumenthal)先生との思い出の一部を述べてみたいと思う.
私が就職した当時,浜田青志園長が脳性麻痺児の療育のあり方,そのための新しい専門施設の構想について話され,夢を抱かせて下さったが,私は自信が持てなく,3年間は努力してがんばってみようと自分なりに期限を定めて心の安定を計っているにすぎなかった.卒業と同時に後輩の臨床実習指導も担当しなければならない立場に置かれてしまい.追い立てられる日々のうちに3年が経ってしまった.そうしたある日,ナッシュ(Nash)先生が当園を訪問されたので,もう少し臨床研修をしてみたい旨の相談をしたところ,私の意を理解されて早速米国PT協会に推薦状を書いて下さった.間もなくノースカロライナ脳性麻痺病院で研修させても良いということなので,リハビリテーションディレクターのベルメンサール女史に手紙を書くようにとのことであった.
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