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ISNYソケット(Ⅱ)―ISNYの背景(類似したソケット研究)
田沢 英二
1
1国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
pp.626-627
発行日 1985年9月15日
Published Date 1985/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103404
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(1)Flexi-Cage-Soclet(図1:右頁627参照)
1950年代にドイツのJohann Bachが,EssenでSFSの基となる原型を開発した.彼の興味は,特に硬いサクションソケットで経験される断端末における浮腫という難しい問題の解決法を開発することにあり,目的は患足の筋肉の収縮を活動的に動かすことにより,断端の浮腫を減らすことであった.彼は,patentを獲得し,Kingsley MFG COが同意して,ソケットの製作を行った.米国において,このデザインは.Flexi-Cage-Socketと名づけられた.ソケットは,木の近位枠と遠位枠があり,その間の真中の部分は,直径約3mm位の多数のコードを平行に並べたものによって作られている.ソケットは,左右合わせ6サイズあり,軟性の部分が3種,違ったテーパーがある.このソケットは,多くの患者に大変満足されたが,5年経過してみると,ほとんど見られなくなった.当然であるが,サクションが不可能ということと,製作,調節,修理の困難さが問題であった.
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