とびら
身体で学ぶ
山田 貞雄
1
1大阪府済生会吹田療育園
pp.283
発行日 1985年5月15日
Published Date 1985/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103318
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この10年間は中枢性障害児(者)に対する各種の治療法が熱気をおびて実施されてきた.さすがに,この頃は外観上,そのフィバーぶりが落ち着いてきたようにみえる.しかし,講習会は現在もなお行われ,しかも地道に,そして組織的になってきている.受講者もコンスタントに増え,確実に日本の土壌に植えつけられてきている.ところが,各種の講習会では外観上の落ち着きをよそに,セラピスト一人一人の質的向上を一層重視し,中には指導もほとんどman to manに近い状態で行われている.セラピストにとっては技術の修得にかける努力は前より一層拍車がかかってきて大変である.講義を聞き,デモンストレーションを見ているだけでは済まない.
ところで,興味のあることに受講するセラピストの勉強の仕方には二通りあるように思える.頭脳で理論を理解して,それを基本に技術を憶えようとするタイプと,自己の身体を通して技術を学ぶタイプである.
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