特集 障害児教育
<随想>
障害児教育について思う
落合 裕昭
1
1札幌肢体不自児総合療育センター
pp.711
発行日 1984年10月15日
Published Date 1984/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103180
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普段なにげなしに教育,教育と気軽に言葉を使っているものの,いざ教育とは? と面と向って問われると頭をかかえてしまう.さらに障害児教育とは? と問われるとなお一層戸惑いを感じてしまう.一般に教育というと一定の知識と技能の習得を目標とした学校教育を思い浮べるか,個人が存在するすべての環境が教育場面であるとすると,人間形成を目標とした教育には,学校教育の他にも,家庭教育,社会教育が上げられる.しかし最近の教育はとかく学校教育のみが強調され,他の教育は重要性を知りつつもなおざりにされがちである.現在の学校教育においては全人格の形成を目標とした教育でなく知識偏重の詰め込み教育が行われているように思われる.
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