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特集 急性期心肺疾患の理学療法・作業
急性期呼吸障害の医学的管理
Medical Management of Acute Respiratory Distress
木村 謙太郎
1
Kentaro KIMURA
1
1大阪府立羽曳野病院集中治療科
1Intensive Rcspiratory Care Unit, Osaka Prefectural Habikino Hospital.
pp.143-147
発行日 1984年3月15日
Published Date 1984/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103047
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はじめに
呼吸は,生体のエネルギー代謝に不可欠な酵素(O2)を外界から摂取して,これを細胞内代謝系に供給し,産生される炭酸ガス(CO2)を体外に排出する機能の全体である.細胞レベルでの内呼吸,肺を中心とする呼吸器系における外呼吸は,図11)に示すように,調節,制御,伝達,効果,運搬などのサブユニットで構成,統合されて,究極的な呼吸の意義,すなわち,O2とCO2のガス交換を達成する.
したがって,「急性期呼吸障害」は,多種多様な疾患過程によって,このような呼吸系に数時間から数日の時間経過でもたらされる,ガス交換の破碇を中心とする危機と解される.
本稿では,「急性期呼吸障害」をこのようにとらえた上で,治療的アプローチの原理,現状,将来の課題について解説を試みたい.
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