Japanese
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特集 内部障害
急性期の呼吸障害の理学療法
Physiotherapy in Acute Respiratory Conditions
荻原 新八郎
1
Shimpachiro OGIWARA
1
1金沢大学医療技術短期大学部
1School of Allied Medical Professions, The University of Kanazawa.
pp.451-466
発行日 1983年7月15日
Published Date 1983/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102887
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はじめに
急性期の呼吸障害は人間の生命維持に直接影響するためにその管理は1日24時間,1週7日間集中的にしかもしばしば特殊な病室または病棟でなされるのが常である.この集中治療は医学・医療における比較的新しい概念であり,本邦でも特に大きな病院で取り入れられるようになったのは最近のことである.
集中治療の特徴としてティーム医療があげられる.これは患者の病状またはある疾患の特殊性から,また薬剤および最新の機器による延命技術の目覚しい発達から必然的にもたらされたものであり,高度の技術を持つ各種の専門家が危機の回避に向って一致協力するのである.このような多分野の結集による協調的管理または治療を成功させるためには伝統的な医療職員である医師と看護婦だけではもはや不十分であり,特にこれから述べる呼吸器系の集中治療には呼吸管理士(後述)と呼吸器理学療法に精通した理学療法士の参加が不可欠である.Pettyらもその文献の中で「各種の専門家によるティームワークが最も大切である」と述べている1).
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