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特集 整形外科
脊柱側彎症に対するMilwaukee braceとunder-arm braceの治療成績の検討
Interim Results of Milwaukee Brace and Under-arm Brace Treatments for Idiopathic Scoliosis
山内 裕雄
1
,
浅賀 嘉之
1
,
陳 維勲
1
Yasuo YAMAUCHI
1
,
Yoshiyuki ASAKA
1
,
Wei-Shing CHEN
1
1順天堂大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Juntendo University.
pp.737-742
発行日 1983年11月15日
Published Date 1983/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102961
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Ⅰ.装具療法の変遷
側彎症治療の目的で考案された装置や装具は,古くから数多くあり,その詳細をValentin11)の著によるGeschichte der Orthopaedie(1961)に見ることができる.しかしそれらの装具の治療効果は不確実で,安定した治療成績を挙げられるようになったのは,1945年,BlountとSchmidtにより考案されたMilwaukee brace2)であろう.当初は術後の固定用装具として用いられていたが,次第に保存的療法へと応用が広がり,中等度までの側彎症に矯正効果が得られることが分った.1970年,Moe,Blountら9)の報告では,治療終了例で約20%の矯正が得られたという.われわれ14)の経験でも中間成績で約14%の矯正率を得た.Milwaukee braceは,長い不毛の側彎症装具の歴史に大きな転機を与えたものと言える.しかし,Milwaukee braceの難点は何といっても首まである上方枠組であり,思春期の患者にとって,その装着は大変なものである.そこで,1973年頃からHallら6)は,Milwaukee braceを土台としてボストンブレースを考案した.
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