Japanese
English
講座 日常生活動作の再検討(12)
日常生活動作とその周辺領域
Reconsideration of Activities of Daily Living: Activities of Daily Living and Extra Activities.
今田 拓
1
Hiraku Imada
1
1東北文化学園
1Tohoku Bunka-Gakuen
キーワード:
日常生活動作(ADL)
,
生活関連動作(APDL)
Keyword:
日常生活動作(ADL)
,
生活関連動作(APDL)
pp.1177-1184
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106968
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ADLの考え方
わが国のリハビリテーション医学の黎明期,ADLは大きな役割を担って颯爽と登場した.ADLの評価は病理学主体の従来からの医学モデルにはない新しい病気の見方として関係者を魅了した.それはリハビリテーション医学の持つ価値体系がより人間的であり,社会的であり,いわゆる疾患原因の追求に目標を置いてきた医学では解決できない苛立ちを感じていた人にとっては,まさに一つの革命であった.リハビリテーション医学の価値体系は「評価」という手法によって組み立てられているとも説明されるが,ADLはその中心的テーマとして「評価」を紹介するための最適な材料となった.
本来,評価という手法のルーツは,臨床医学にはなく,教育学に歴史的発展過程がある,教育評価(educational evaluation)という概念は1930年代に米国で用いられ始めたもので,教育の目的・目標に対して児童生徒が望ましい発達をしているかどうかを確かめる方法として開発されてきた.評価の構造は,学力,人格発達,身体発育,知能,適性等の個々の発達評価から,さらに学校の評価,教師の評価,環境の評価まで広い範囲に及ぶもので,そこに用いられる教育測定の方法は教育心理学によって裏付けされているものである.
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