プログレス
向精神薬の最近の動向(Ⅰ)―治療効果の判定
吉田 弘宗
1
1慶応大学医学部精神神経科
pp.667
発行日 1981年7月15日
Published Date 1981/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102442
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1952年DelayとDenikerがChlorpromazine(日本での商品名はコントミンとウインタミン)を精神病の治療薬として臨床応用して以来,種々の向精神薬psychotropicsが開発され,現在では向精神薬療法が精神病治療の大きな柱となっている.ところで向精神薬が実際の臨床に使用されるまでには,動物実験による薬理特性の確定や安全性を充分考慮した臨床治験,さらに二重盲検法double blind testによるより客観的な治療効果の判定が行われている.したがって認可された向精神薬はすでにその薬効や副作用は確認されているものという事になる.そしてその薬効判定にはいくつかの精神症状評価尺度psychiatric rating scaleが用いられる.
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