Japanese
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特集 教育
臨床における教育方法をどう改善してゆくか
How to Improve the Teaching Method at Bed Side
林 茂
1
Shigeru HAYASHI
1
1川崎市立川崎病院
1Kawasaki Municipal Hospital.
pp.407-411
発行日 1981年4月15日
Published Date 1981/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102379
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はじめに
医療に直接従事しているもの,特に技術的要素の濃い分野で活躍しているものには,“卒業したての者は,使いものにならない”という固定観念がある.これは実際に新人と接触した経験からでもあるが,長年苦労して磨き上げた自分の“腕”への誇りと自信,そして卒前教育に対する不信とが重なりあっている.卒前の臨床教育を指導者として受け持つものからも,“学校では何を教えているんだ”との声が頻繁に起る.
また,“あれだけ教えてやったのに……”,“あいつは俺が鍛えてやったから……”という言葉も,一杯入ったいわゆる親分的な人の口からよく聞かれる.
今は卒前の学校教育も昔とちがってよく研究され,検討され,充実している.その証拠には,我々の時代には考えられなかったほど豊富で高度の知識を持っているし,技術の方法論なども,議論すればこっちが負けてしまうほどである.とこるが,患者をあてがってみると何もできないのが残念ながら実状である.
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