Japanese
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特集 片麻痺患者のリハビリテーション目標
片麻痺患者の日常生活動作および家事動作のための自助具
Devices for Activities of Daily Living and Homemaking for Hemiplegic Patients
早川 宏子
1
Hiroko HAYAKAWA
1
1東京都心身障害者福祉センター
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Center for the Physically and Mentally Handicapped.
pp.397-404
発行日 1980年6月15日
Published Date 1980/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102165
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Ⅰ.はじめに
「自助具」とは,Deviceの和訳語であるが,このDeviceには「工夫」という意も含まれる.今回は,その両方について述べる.
片麻痺患者のADLおよび家事動作における障害は,麻痺側が非利き手の場合は,利き手で何かを操作する時の物の固定や把持の機能が失われることにある.また,麻痺側が利き手である場合は,巧緻かつ敏速な操作機能が直接的に失われる.この場合,それを代償すべく利き手変換がなされるであろうから,ここでもまた,補助手機能の損失ということになる.
つまり,片麻痺の自助具とは,起居移動動作に関わる動作以外は,全てこの「補助手機能を補うもの」と言える.起居移動に関するものは広く住宅設備・環境・地域環境などに及ぶ.ここでは,住宅設備に限りふれたい.
その他,失認・失行という大きな問題を抱えるケースも少なくないが,このことに関してはふれない.
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