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特集 片麻痺患者のリハビリテーション目標
在宅片麻痺障害者の日常生活動作―在宅リハビリテーション検診よりみた日常生活動作の現状
Activities of Daily Living by Home-bound Hemiplegics
石神 重信
1
,
斎藤 博子
1
,
斎藤 英彦
1
,
高橋 伊三郎
1
,
古川 正雄
1
Shigenobu ISHIGAMI
1
,
Hiroko SAITO
1
,
Hidehiko SAITO
1
,
Isaburo TAKAHASHI
1
,
Masao FURUKAWA
1
1リハビリテーションセンター鹿教湯病院
1Kakeyu Rehabilitation Center Hospital.
pp.387-395
発行日 1980年6月15日
Published Date 1980/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102164
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はじめに
脳卒中片麻痺後遺症者のADLについては過去,多くの発表がなされてきているが.在宅という環境下となると,充分に検討する資料が少ないのが現状である.
“在宅”片麻痺障害者のADLを考えるにあたって,とくに二点の考慮が必要となろう.“在宅”障害者については,生活圏が文字通り家庭内に限られた障害者といったことと,個々の障害者によって,異なる環境下におかれているため,環境因子の影響を受けるADLの問題は,総論として語りにくいことである.
片麻痺後遺症者のADLに於いても,寝たきりで,総てに介助を必要とするものから,移動動作も含め自立しているものまで広範囲で一つの障害レベルとはとらえがたい上に,在宅であれば,能力障害としてのADLを,単に身体機能障害に起因するものとしてとらえることは出来ず,家族環境では,家族内で介助するのは誰か(主介助および介助能力等)による因子,住環境では,居室,寝具,トイレ等の因子等により自立が阻害される場合がでてくる.
以上の要因の分析も含めると,問題の大きさに,著者の知識・経験の浅さに絶望感もおぼえるが,ADLの分析の一つの検討の型として,あえて諸先生の御批判をあおぐために我々の経験を報告する.
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