プラクティカル・メモ
車椅子で白銀を滑ろう―チェア・スキーの開発
土嶋 政宏
1,2
,
田中 理
3
,
飯島 浩
3
1神奈川総合リハビリテーションセンター
2チェア・スキー推進本部
3神奈川総合リハビリテーションセンターリハビリテーション工学
pp.290-292
発行日 1980年4月15日
Published Date 1980/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102140
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1.はじめに
冬期スポーツの代表的な存在であるスキーが,アウトリガー補助用具の開発と日本身体障害者スキー協会等の努力により,数多くの身体障害者に普及しつつある.しかし,アウトリガー使用によりスキーが可能となるには,ある程度自力歩行のできる障害者に限定され,車椅子使用者に適応するスキーは現在まで試みられていない.そこで,我々は車椅子を目常使用している障害者でも雪上を滑る事が可能となるチェア・スキーを,昭和52年より研究開発し,より高い機能性と安全性を重点に試作改良を重ねている.特に昨年の4号機からは,座った位置で上体の運動だけにより,斜滑降,回転,直滑降,制動・停止というスキー滑走のコントロールを可能にした.また,チェア・スキーの専用リフトと雪上車椅子の試作も行っている(図1).
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