とびら
60点
中屋 久長
1
1高知リハビリテーション学院
pp.357
発行日 1979年6月15日
Published Date 1979/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101916
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学校では3月には卒業,4月には入学と学校行事の終始が1カ月違いで毎年やってくる.某紙が主要百大学について調査したところ,ストレートに卒業できるのは76.4%で全学生の5.9%が留年しているという.これがアメリカでは,入学者の40%だけが卒業し,20%は留年または転科,残り40%は退学しているという.その原因は昔と違い心理的,社会的理由が大半を占めているといわれる.大学というマンモス化し,しかも教養としての大学教育の環境の中にあってこういう現象が起こりうるものと対岸の火事視してこの調査を見ていたが,私が携わる理学療法士という医療技術者養成校にも最近こういった傾向が目につき始めたことは,今後問題を残すであろう.よくいわれる新入生が5~6月頃にノイローゼ様の症状を呈する「5月病」様の症状が,慢性化した学生がごく少数ではあるが見うけられる.最近問題化している学生無気力症(Student apathy)であろう.無関心でけだるそうで,怠惰で無気力で,結果的に成績が悪く留年または退学することになる.
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