発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007076384
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症例1(58歳男性)。左股関節痛発症1ヵ月後に受診となった。X線でCE角0°の臼蓋形成不全を認め、骨頭の頭頂部が僅かに陥没し、典型的な大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折(SIF)像を呈していた。以後、発症3ヵ月経過で骨頭、臼蓋とも著しく破壊され、急速破壊性股関節症(RDC)となった。尚、右側は形成型末期股関節症で強い痛みはなかった。症例2(57歳男性)。数日前からの左股関節の痛みで受診となった。X線でCE角0°の臼蓋形成不全を認め、右側は末期股関節症であった。5ヵ月後に骨頭の半分が消失しRDCとなった。症例3(50歳女性)。BMI30と高度肥満であった。2ヵ月前よりの痛みが増強して受診、X線で骨頭の頭頂部が広範囲に陥没して亜脱臼を呈し、発生後5ヵ月で骨頭と臼蓋は著しく破壊されRDCとなった。3例とも骨粗鬆症は認められず、関節リウマチやステロイドによる治療歴もなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2006