プラクティカル・メモ
傾斜型便座
工藤 俊輔
1
1東京都立心身障害者福祉センター
pp.114
発行日 1979年2月15日
Published Date 1979/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101848
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この便座は在宅している筋ジストロフィー症児で,トイレまでの移動が困難なケースを対象に作製したものである.この便座の利点は,坐位で安定して排便ができるということとポータブルトイレより高さが低く,しかも便座台がスロープになっているため,介助しやすいということである.従って,対象としてはトイレへの移動は困難でしかもポータブルトイレに乘せるには介助荷重,しかしさし込み便器のレベルではないというようなケースに有効であろう.作製上の注意事項としては,感触を良くするために,坐台にバスマットを装着すること,下面は掃除し易いように前方部をあけること,座台の傾斜を高くし過ぎないことなどが挙げられる(図参照).
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