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特集 義肢・装具ハンドブック
Ⅱ.下肢切断と義足
下腿義足と足部義足―ソケット適合のチェックと歩行訓練
Below-Knee and Partial Foot Prosteses-Fitting and Gait Training
篠原 英二
1
Eiji SHINOHARA
1
1中央鉄道病院
1Central Hospitral J.H.R.
pp.819-828
発行日 1978年11月15日
Published Date 1978/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101809
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はじめに
下肢切断者のリハビリテーショソにおけるPTの主な役割は,切断者に,日常の生活や職場において,装着した義足を充分に使いこなす能力や体力を義わせる事であろう.
処方された義足の能力を充分に発揮しうるためには,ソケットと断端との適切な適合が要求される.ソケットの適合のチェックアウトは,PTにとって重要なポイントと云える.しかし,現状では,PTはソケットの適合チェックよりもアライメントのチェックに重点を置きがちになる.正常に近い歩容を得るためには,アライメントは必要であるが,それ以前に,ソケットの適切な適合を得る事が必要である.それによって,無駄の無いアライメントが可能となる.たとえアライメントが不良であったり,また不整地で義足の傾斜がおきたとしても,断端に痛みを生じるような適合であってはならない.適合を修正せずに,アライメントによって痛みを除こうとすれず必ずまた不整地などの歩行において痛みや,すり傷を生じる事になる.従って,アナトミカル,ファンクショナル,トータルコンタクトのフィッティングが要求される.
アライメントのチェックや機構については,数多くの参考文献があるので,ここでは実際の臨床場面での経験から得た,ソケットの適合チェックと歩行訓練について述べる.
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