The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 12, Issue 2
(February 1978)
Japanese
English
特集 整形外科的疾患から
膝関節に対する人工関節全置換術患者の追跡調査
Follow-up Study of Patients with Total Knee Replacement
金子 美奈子
1
,
小沼 正臣
1
Minako KANEKO
1
1東京都養育院付属病院
1The Yoikuin Tokyo Metropolitan Hospital.
pp.95-104
発行日 1978年2月15日
Published Date 1978/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101627
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はじめに
膝関節形成術の歴史は19世紀後半にまでさかのぼり,膝関節に金属を用いた形成術が行われるようになったのは1940年初め頃,そして1950年代には「hinge型」の人工関節が使われはじめ,更に1970年になると新しく「non-hinge型」が普及されてきた.
現在,人工膝関節全置換術には,「hinge」を有するShires型,Young型,Walldius型等と,「non-hinge」のFreeman-Swanson型,Geomedic型,岡大式,Polycentric型が盛んに用いられている.これらの人工関節のうち,当養育院では主にGeomedic型人工膝関節全置換術を施行し,5年を経るに至る.
荷重関節に対する人工関節の目的は,①疼痛の除去,②変形の矯正と,R.O.M.の改善,③側方動揺性を改善し支持性を得る,これによって日常生活動作の向上や社会生活への適応を図ることにある.
今回,養育院で行われた本手術患者に追跡調査を行い,術前,術後,退院後の状態を比較検討し,上記の目的がどの程度達せられているかをまとめたので報告する.
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