Japanese
English
特集 職業前評価と就労
職業前評価のいろいろ
Pre-vocational OT Evaluation, Presently Used Methods
澤 治子
1
Haruko SAWA
1
1国立身体障害センター
1National Rehabilitation Center for Physically Impaired.
pp.648-657
発行日 1977年9月15日
Published Date 1977/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101542
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はじめに
1.職業前評価(Prevocational Evaluation)という言葉は,今から20数年前,1950年代に米国で盛んに使われるようになった.その背景には,第Ⅱ次世界大戦による傷病兵の社会復帰が急務であったという国情が存在する.1954年リハビリテーションに関する法改正が行なわれ,リハビリテーションセンターにPrevocational Unitを設けることが指定された.それにより,職業前評価についての方法や考え方が発達して来たと一般に伝えられている.我国では,昭和30年頃,Prevocational Unitという言葉が紹介されたが,それが一般に普及してくるのは,それから10年後,OTが正式に誕生してからのことである.
2.職業前評価とは,一般に,就労の可能性のある職種に関して,患者の職業的潜在能力を評価することであると云われている.そして,その評価の領域は,①仕事に関連するADL.②身体的機能.③実際的な作業能力.④作業習慣.⑤作業耐性.⑥社会的態度,などにわたる.今回は,作業能力の評価に焦点をしぼり,我国で行なわれているいくつかの評価法を紹介し,その長所及び問題点を記してみたいと思う.
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