Japanese
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特集 PT・OTと職業復帰
リハビリテーションにおける前職業的評価
The prevocational evaluation in rehabilitation
和才 嘉昭
1
Yoshiaki WASAI
1
1九州リハビリテーション大学校
pp.9-11
発行日 1970年2月9日
Published Date 1970/2/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100282
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はじめに
リハビリテーションは,評価に始まり評価に終わるといわれるごとく,評価は患者のベッドから社会に向かっての上昇曲線の中で,疾病や障害の種類や程度を知り,治療の方針をたてて,その効果を確認するとともに,回復過程を把握する.更に,将来の到達ゴールを予測するためにも,必須の手段である.
特にリハビリテーションが,最終期に到達した場合の患者の総合的評価として行なうべきものに,次の3つがあげられる.
すなわち,
(1)日常生活動作の評価
(2)身体能力の評価
(3)就労能力の評価
がそれである.
このうち,(1)日常生活動作の評価は,リハビリテーションの回復過程の中で,それぞれの時点で,必要に応じて行なうべきものでもあるが,回復程度の低いナーシング・ホーム,家庭復帰などにとどまる患者に対しては,特に退院時において,できるだけ詳細かつ広範囲に評価する必要がある.このような観点から,ここに最終評価としての日常生活動作の項目をあげた.
今回は,比較的回復度合の高い,つまり実社会での活動に,なんらかの形で参加することの可能な患者の最終期においての総合評価について述べる関係上,(2)と(3)にしぼって話をすすめる.
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