とびら
理学療法士・作業療法士の進む道
芳賀 敏彦
1
1国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院
pp.645-646
発行日 1977年9月15日
Published Date 1977/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101541
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理学療法士・作業療法士養成のための学校が出来ると,その多くがリハビリテーション学院とか,リハビリテーション学科だとかいう名前を付ける習わしのようになって来ている.この責任の一端は,私共の学院が日本で初めてのこの種の学校として出発した時に,リハビリテーション学院と名付けたことによるかも知れない.これは,これを翻訳してSohool of Rehabilitationとしたことのまずさかどうか分らないが,外国人の間では,きわめて奇異な感じを受けたらしい.お前の学校の学生は,どんな種類の障害を持った者が多いのかという質問をしばしば受けたものである.障害者をリハビリテートするための学校と勘違いしたらしい.かつて世界理学療法連盟の事務局長で,日本の理学療法士養成に大きな貢献のあったNeilson女史も,この事に関し,かなりしつこく私にその不合理性を迫ったが,いやこれは単に理学療法士・作業療法士の養成だけにとどまるのでなく,将来広くリハビリテーションに直接たずさわる言語療法士,義肢装具士,リハビリ看護婦なども養成するからこうしたのだと,苦しい言いのがれをした.なるほど,外国のこの種の学校はSchool of Physical Therapy,School of Occupational Therapyであり,あるいはSchool of Allied Health Professionesの一部門として存在している.もっとも,カナダか南アフリカの大学にリハビリテーション学科があって,卒業後,理学療法士・作業療法士の資格のとれるところがあったが,今はもうごく一部に限られてしまった.
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