FORUM フォーラム ふぉーらむ
義手に思う
川合 輝子
1
1大阪府立堺養護学校
pp.290
発行日 1977年4月15日
Published Date 1977/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101456
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「はい,キップ」と,バスの中で財布からキップを器用にとりだすOさんの手.「先生とちがいますか.」と,肩をたたいた手.「来年のカレンダーができました.ぼくのは,1月,3月,5月の絵です.」と,職場に持って来てくれたMさん.皆,手,指を失なっている肢体不自由児でした.学校を卒業して社会生活を立派に送っている現在の姿です.
Mさんとの出会いは,彼が小学四年の時でした.それまで元気で活発な子どもであったのが,ボールをとりに機械に近づいたのが原因です.それ以後,両肩離断という最悪の状態となったのでした.
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