特集 わが国のPT・OTの歴史
<随想>
柔道整復師の歴史と理学療法士への道
山口 二郎
pp.848-849
発行日 1976年11月15日
Published Date 1976/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101339
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柔道整復師が経過措置により,理学療法士への道に到達した経過を摘まんで書いてみよう.始めに,柔道整復師の歴史というものを述べてみる.1737年現在の柔道の祖とも言われる天神真揚流という柔術があった.その流祖は,元三河の国の医者であった.その中に打身,挫きの療法と薬法を伝授し,又骨折,脱臼の塾復法を伝授するとある.古来柔術には,130の流派があったが接骨を奥許として伝授したのは,この天神真揚流だけであった.現在の柔道は,初代講道館長嘉納治五郎先生が,これら古武道の中より現代スポーツに適応する技術を抜擢して,我国に柔道を創設したのである.
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